不用品回収業者から不当な金額を請求されるなどの被害に遭う方が増えています。
全ての不用品回収業者に当てはまるわけではありませんが、なかには悪質な業者がいることを把握しておかなければなりません。
この記事では、急増している危険な不用品回収業者の概要と特徴に触れています。
最後に、万が一危険な不用品回収業者にぼったくられた場合の対処法も説明しているので、すべて読んで参考にしてください。
【注意!】急増している危険な不用品回収業者とは?
近年増え続けている危険な不用品回収業者の被害は、消費者相談センターでも警告が作られるほどです。
ほとんどの不用品回収業者は資格を取得し真面目に営業していますが、悪質な業者に引っ掛かるとぼったくり被害や金銭的な被害を受けるかもしれません。
ここから説明する危険な不用品回収業者について知識をつけておきましょう。
無資格で不用品回収・転売して利益を得ている
危険な不用品回収業者は、本来取得すべき資格を持っておらず無許可で営業しています。
そもそも不用品回収をするには、産業廃棄物収集運業許可が必要です。
しかし危険な業者はこの資格を持たず、いわば勝手に不用品を集めています。
正当な許可なく不用品を回収して処分するのは違法ですが、堂々と法律違反を繰り返しているので危険性が高いのです。
売れ残った不用品を不法投棄してしまう
危険な不用品回収業者の目的は、回収した不用品をリサイクルショップなどに売って利益を得ることです。
不用品として集めた品は元値がかかっていないので、転売した利益はまるまる自分たちの懐に入ります。
しかし、すべての品が転売できるとは限りません。
売れ残った不用品を処分する資格もなく、処理場へ持ち込むと許可があるか問われるリスクがあるため、野山へ放棄する業者が多いです。
よく山奥に大量の家具や家電が捨てられていますが、この一因はこういった許可なく営業している不用品回収業者です。
利益のために強引な回収や盗難をするケースも
危険な不用品回収業者は、利益を得るためなら頼んでいない品を回収したり、盗難することもあります。
業者としてはなるべく新しく、人気の家電や家具・貴金属を回収させて欲しいのですが、不用品として処分する人はいませんよね。
その場合、業者はその品を回収するため言葉巧みに言いくるめたり、時には勝手に必要な家電や家具を持っていったりするのです。
貴金属やブランド品を強引に売らせる
危険性の高い不用品回収業者のなかには、貴金属やブランド品を強引に売らせる業者もいます。
業者にとって価値の高い品を安く買い叩いて転売すれば、莫大な利益が出るからです。
たとえば高齢者宅へ強引に訪問して、価値の高い着物を二束三文で買いとるような業者もいます。
また気の弱い女性に対して、恫喝まがいの行為で貴金属を売らせるようなパターンもあります。
いずれの場合も昼間など、他に家族がいない時間帯を狙ってくるなど手口はかなり悪質です。
後から返品を求めると「売買に合意した。奥さんに聞いてみろ」などといい、返品には応じません。
ひどいときは暴言を吐いたり、怒鳴ったりと話にならないようなケースもあります。
リサイクル費用をぼったくる
危険な不用品回収業者はリサイクル費用をぼったくり、相場よりもかなり高い金額を請求します。
たとえば、本棚などを不用品回収業者に回収してもらう時の相場は合計で3,000〜5,000円程度です。
しかし、不用品回収業者に頼むと1万円以上など、相場の2倍以上の価格を取られる場合があります。
危険な不用品回収業者は何かと因縁をつけて、料金をつりあげるのです。
高額なリサイクル費用を請求したり、事務所がかなり遠いと言い出して距離料金を請求するような業者もいます。
危険な不用品回収業者の特徴
危険な不用品回収業者の被害を読んで、業者にいらないものの処分を頼むのが怖くなってしまったかもしれません。
きちんと危険な不用品回収業者の特徴を知っておけば、優良な業者との見分けは簡単です。
危険な不用品回収業者には、以下の特徴があります。
- 軽トラックで街を回って不用品回収する
- 会社の所在地を明らかにしない
- 固定電話を引いていない
- しつこい勧誘電話や自宅訪問を行う
- 無料回収のチラシを投函してくる
もしも依頼しようとしている不用品回収業者が、上の5つのどれかに当てはまるなら絶対に依頼しないようにしてください。
先ほど説明したような被害に、自分自身が遭ってしまうかもしれません。
軽トラックで街を回って不用品回収する
危険な不用品回収業者は、軽トラックで街を回って不用品回収すると呼びかけているケースが多いです。
街を巡回している軽トラックを見かけたことがないでしょうか?
危険な不用品回収業者は事務所を持たず(隠して)営業しているケースが多く、常に動き回って活動しています。
事業所がわかると法的な手続きが取りやすくなるので、あえて隠しているのです。
またトラックに会社名なども掲載せず、情報を開示しないで走っていることが多いと思います。
このような危険な不用品回収業者はアナウンスに反応した人の家に上がり込み、かなり高い金額で不用品を回収するなどを繰り返しています。
トラックで巡回している不用品回収業者には依頼しないようにしましょう。
会社の所在地を明らかにしない
基本的に危険な不用品回収業者は、会社の所在地を明らかにしません。
ポストに不用品回収のチラシが入っている場合は、住所を確認しましょう。
住所が書かれておらず、ホームページなども見つからない(住所が書かれていない)場合は、危険な業者である可能性が高いです。
先ほどのトラックの事例でも紹介しましたが、会社の所在地がわかると法的な措置を取りやすく開示していない業者がほとんどです。
基本的に会社がどこにあるか明かさないような不用品回収業者には、依頼をかけないようにしましょう。
固定電話を引いていない
危険な不用品回収業者は固定電話を引いておらず、携帯しか連絡先がありません。
固定電話を引くとそこから住所が特定できるなどの不都合があるからです。
また特定の事務所を持たず、軽トラックで移動しながら回収しているため携帯電話しか持っていない業者も非常に多いです。
一方で優良な不用品回収業者は事務所を作って、問い合わせ対応や予約受付をするため、固定電話を引いています。
しつこい勧誘電話や自宅訪問を行う
真っ当な不用品回収業者は、電話営業をおこないません。
特にしつこく電話勧誘してきたり、アポなし訪問する業者は危険性が高いです。
しつこい電話勧誘で高齢者などを言葉巧みに騙して自宅へ入り込み、貴金属を無理に売らせたり、必要な品を回収するような業者もあります。
またアポイントメントなしで訪問して、玄関からめぼしいものを見つけて勝手に持っていくような業者もいるので注意しましょう。
基本的に優良な業者は、電話勧誘やアポなし訪問をしないので、電話勧誘・自宅訪問してくる業者に回収を依頼しなければ問題ありません。
無料回収のチラシを投函してくる
自宅のポストに無料で不用品回収するという内容のチラシが入っていても、そのチラシに連絡しないでください。
連絡するにしても、その前に業者名を調べて口コミ評判を確認したり、業者が住所を公開しているか調べてからにしましょう。
基本的に無料で回収できると宣伝している業者は詐欺が多いです。
無料だといってたくさんの人を集客し、その後「この品はリサイクル料金がかかる」などといって、かなり高い値段を請求してきます。
そもそも不用品の処分は人件費や処分費用がかかるので、無料にしている時点で怪しいです。
うまい話には裏があるという言葉通り、結局高額を請求されてしまいます。
優良な業者は不用品回収の料金表などをホームページで公開して、明瞭に費用目安がわかるようにしています。
危険な不用品回収業者の被害にあった時の対処法
万が一危険な不用品回収業者に依頼してしまい、法外な値段を請求された時の対処法も紹介します。
一番の対策は「依頼しないこと」ですが、すでに依頼してしまった場合は法的な措置も含めて検討しましょう。
消費者相談センターへ連絡する
不用品回収業者に回収を頼んで高額を請求されたり、トラブルになったりしたときは消費者相談センターへ連絡しましょう。
消費者相談センターには、トラブル解決の専門家がおり法律的な観点でのアドバイスを受けられます。
契約書や見積書(メモでもOK)などの書面が残っていれば、それを根拠に相手方に返金などを求められるかもしれません。
消費者相談センターは各自治体にあり相談は無料なので、万が一被害に遭ったら利用しましょう。
強引に回収してきた場合は警察に相談する
もしも危険な不用品回収業者が家に来て帰らなかったり、無理に不用品を持っていこうとしている場合は、その場で警察を呼びましょう。
警察に相談すれば不用品回収業者へ警告したり、内容が悪質なら逮捕してくれる可能性があります。
不用品回収業者自体も、自分たちが違法行為をしている認識はあるので、警察を呼ぶといえば自宅から追い払えるでしょう。
自分で不用品回収業者に立ち向かうとさらに揉める可能性があるので、速やかに通報してください。
まとめ
不用品回収業者の中には危険性の高い業者がおり、被害件数も増えています。
悪質な業者を利用すると必要以上のお金を請求されたり、自宅から大事な品を盗難されるリスクすらあるのです。
一番の対策は危険な不用品回収業者の特徴を把握して、そもそも依頼しないことです。
しつこい電話勧誘がアポなしの訪問、無料回収をうたう業者に注意しましょう。
また、万が一悪質な不用品回収業者を利用してしまって被害に遭ってしまった方は、消費者相談センターや警察に相談してください。
記事の内容を参考にして危険な不用品回収業者を避けて、安心して利用できる業者に廃品回収を頼みましょう。